馬野建設株式会社インタビュー前編

馬野建設株式会社インタビュー前編

インタビューしてきました!

2022年9月12日に馬野建設様の本社にて、企業インタビューをさせていただきました。当日は土木の内容から鳥取に就職することの魅力まで、幅広くお答えしていただきました。土木業界に就職したいと考えている人や、鳥取県に就職したいと考えている方は、是非ご一読いただけると幸いです。

まず、自己紹介をお願いします。

難波さん

常務取締役及び土木2部長を兼務している難波です。就職して43年になります。

前田さん

業務管理部長をしている前田です。

横山さん

業務管理部所属の横山です。入社してもうじき3年です。

春山さん

土木2部所属の春山です。今年度入社しました。昨年度鳥取大学を卒業し、在学中はツナガルドボクの代表も務めました。出身は大阪で鳥取にIターン就職をしました。

(左から順に横山さん、春山さん、難波さん、前田さん)

企業紹介の中で、10年かけて一人前の土木技術者になるということだったのですが、 土木技術者として、しっかりやっていくには10年は必要ですか?

難波さん

土木でも建築でも同じですが、物を作るという時に条件が一現場ずつ違うので、一現場二現場こなしたからといって、どこの現場へ行っても出来るかといえばそうではありません。ある程度いろいろな条件の現場をこなすことで、一人でできるようになるのに10年ぐらいかかります。

建設業をしていて、国土交通省などの発注者の人と意見が食い違うことはありますか?また、そのような時はどのように対応しますか?

難波さん

施工者は請負業なので会社存続のためにお金を残さなければなりません。しかし、発注者は国や県の予算があり、税金を使うので出来るだけ安く上げたいです。したがって、お金の面で食い違いが生じることがあります。それ以外では、やり方の部分で、どうしたら安全に品質が良くなるかというふうに同じ目線で考えるため、最近は食い違うことはありません。以前は発注者に任せきりでしたが、今はお互い条件を言うため、そこをすり合わせていきます。自分の意見だけを言うのではなく、お互いの想いを理解することが大切です。これは民間工事でも同じことが言えます。ですが、民間の場合は特に、お客さんのためを想うと安くしてあげたいです。こういったことは、お互いに想いを伝えなければならないので重要なところです。相手の言い分を聞き入れ、こちらの言い分も聞いていただく。そういったことも含めて先に話した10年という数字が出てきます。

春山さん

僕はまだ発注者の方と話していないので、現場の先輩のやり取りから学んでいます。先輩は、こっち側はこうしたいっていうのを伝えて、発注者はこうしてほしいというのを伝えて、そこで方向性を協議しています。食い違いはあるけど、それをすり合わせて、良い物にして行くっていうのがこの業界の大事なポイントだと思います。

 

これまでで最も苦労したことは何ですか?

春山さん

今月終われば半年たつのですが、今は現場の監督補助をしています。補助意外だと、3DやICTなどの新技術を取り扱っています。馬野建設は、ツナガルドボクと関係がある美保テクノス様ほど新技術が進んでいないので、先輩で聞ける人も限られています。なので、自分で考えて自分でやるという部分があるのですが、まず工事の工種は何か、どうやって施工するのか、資材は何なのか、どういった手順なのかと調べることが多すぎるという部分が、今一番苦労していることです。それ以外は、日々楽しく先輩の補助をして、業務をこなしています。

難波さん

この業界に長い間努めていますので、苦労したことはたくさんあります。ただ、苦労を苦労と思うかというところはあります。まず、土木工事では、雨・雪・風・土質・地下水等自然との闘いになることが多いです。物ができてしまえば、一つの物ですが、そこに至るまでに、じゃあ雨が降ったらどのようにして水を除去し流されるのを防ごうか、風が吹いたらどのように足場が倒れるのを防ごうか等の苦労を積み重ねていき、いろいろなやり方を覚えていきます。その中で、先輩に聞いたり、場面によっては年下の人に聞いたりと知識を持っているたくさんの人に聞きます。つまり、自分のネットワークを広げ聞く範囲を広げることが大事だと思います。ですから、何を一番苦労したかというと、地元の人とのコミュニケーションです。技術的なことは勉強だと思ってやればいいのですが、地域の人とコミュニケーションをとって、毎朝「おはようございます」から始まって、「帰ります」といって帰るまで、顔を合わせた人には全員あいさつすることが大事です。中には、町の中に一人二人は断られる方がおられるのですが、その方たちと、どのようにうまく付き合っていくかが苦労するところじゃないかなと思います。

前田さん

私は入社して最初の10年ぐらい営業部でした。その時に一番つらかったのは、入札がちょうど紙入札から電子入札に変わる時代で、総合評価入札なども導入され、制度がころころ変わっていた時期もあり、その時に馬野建設があまり入札していない防衛省の入札に入ってみようということになり、大きな億単位の入札だったのですが、入札補償金を事前に入れておかなければならないという一文だけを見逃していて、結果、何週間もかけて準備した入札がパーになってしまったことです。その時に、すごく責任を感じて悩みました。施工する部署も大切なのですが、仕事をとってくるという営業部や総務部など、会社にはいろいろな組織があり、それぞれの部署がそれぞれの悩みを持っています。建設会社といっても、技術者だけの会社ではないというのを、頭の片隅に入れていただけたらと思います。

横山さん

僕は入社してまだ短いのですが、学生と社会人でやることが変わりすぎて、そこが一番苦労しました。大学だったら、単位をとるという自分一人の責任の部分が大きかったですが、会社に入ると、周りから会社として見られるので、そこで今まで経験のないSNSに気をつけたり、産業廃棄物を適正に処理・集計するのを真面目にこなすというのが、普段やり慣れていないことなので少し苦労しました。

春山さん

会社がSNSをしているので、ぜひフォローお願いします。

 

先ほどのお話の中でミスのお話がありましたが、ミスなどをして気持ちが沈んでいるときなどはどのように対処しておられますか?

難波さん

私の場合は、ミスしていたのが入社して2年間くらいで、ちょこちょことミスしていたのですが、一回目はなかなか先輩に言うことができず黙っていました。そこで後悔して、二回目からは先輩にミスをしたことを伝えるようにしました。ミスの対処法についてですが、顧客に対して報告する場合と、社内(現場内)だけで修正ができる場合とがあり、先輩はミスに対する対処の仕方を分かっているので、正直に先輩に話をして、まとめ方をきちんとしておくと、それが自分の身につくので、次から同じようなミスをしなくなります。なので、ミスは隠すよりも表に出した方が、後々を考えると良いです。

春山さん

自分は今のところ、ミスというミスはしていないのですが、準備の段階で準備物が違う等の小さいミスはしていて、難波部長がおっしゃられたように、すぐに先輩に伝えます。自分では何がミスなのか分かっていないことが多いし、今しか聞けないということを日頃先輩に言われているので、だからこそ、全部「言う・聞く・話す」というのをよく心掛けるようにしています。故に、所謂持ち帰って沈むということは現状ではありません。下積みの間は先輩や現場の人等いろいろな人に聞いて、自分の何が良くなかったのかと、今後どうしていったらいいのかを、既に答えを持っている人にひたすら聞いて、解決していくことで、自分の気持ちを安定させています。

難波さん

ミスをしたら必ず原因があるので、そこだけはきちんと抑えてください。そこが分かってなかったら、また同じミスを繰り返すことになってしまいます。

 

 

後編に続きます。そちらもご愛読いただけたら幸いです。

馬野建設株式会社様のHPも是非ご覧ください。